小児矯正で口呼吸は改善できる?歯並びとの関係と早期治療の重要性を解説

「うちの子、いつも口がポカンと開いているけど大丈夫かな?」
そう感じている保護者の方は、ぜひ最後まで読んでいただきたいと思います。
口呼吸は、単なる「癖」ではありません。歯並びの乱れ、顎の成長不足、免疫力の低下など、お子さまの全身の健康に深く関わる問題です。そして、小児矯正によって口呼吸を改善できる可能性があることは、多くの保護者の方にまだ十分に知られていないと感じています。
京都のさわだ矯正歯科クリニックでは、「なぜそのような歯並びになったか?」という根本原因に着目した治療を大切にしています。口呼吸もその重要な要因の一つです。今回は、口呼吸と歯並びの深い関係性、そして早期治療がなぜ重要なのかを詳しく解説します。
お子さまの口呼吸が気になる保護者の方へ
京都府長岡京市で小児矯正や歯並び相談を検討している方は、さわだ矯正歯科クリニックへご相談ください。
口が開いている・いびきがあるなどのお悩みにも対応しています。
WEB予約はこちら口呼吸とは何か?鼻呼吸との違いを理解する
まず、基本的なことを確認しましょう。
人間の呼吸器官は本来「鼻」です。鼻呼吸では、鼻腔の粘膜にある繊毛が細菌やアレルギーの原因物質を吸着し、空気を加湿・加温してから体内に取り込みます。ウイルスや有害物質に対する「フィルター機能」が備わっているのです。
一方、口呼吸にはそのフィルター機能がありません。
外気が直接喉や気道に入り込むため、ウイルスや細菌を体内に取り込みやすくなります。また、口腔内が乾燥することで唾液の分泌が減り、虫歯や歯周病のリスクも高まります。

お子さまが以下のような状態であれば、口呼吸になっている可能性があります。
- 常に口がポカンと開いている
- 食事中に音を立てて食べる
- いびきをかきやすい
- 風邪をひきやすい
- 唇が乾燥して白っぽい
- 滑舌が悪い
- 姿勢が悪い
1つでも当てはまる場合は、一度専門家にご相談されることをおすすめします。
口呼吸が歯並びに与える影響…知っておきたい悪循環
口呼吸と歯並びは、切っても切れない関係にあります。
本来、舌は上顎の内側(口蓋)に接した位置にあることで、上顎の成長を促します。しかし口呼吸になると舌の位置が下がり、上顎への圧力が失われます。その結果、上顎が十分に成長できず、歯を並べるスペースが確保できなくなるのです。
また、嚥下時に舌の位置が下がっていると、上下の歯を前方へ押し出し、歯並びに影響を及ぼすことがあります。
それぞれの不正咬合との関係をみていきましょう。
出っ歯(上顎前突)との関係
口が開いた状態では、上唇の筋肉が緩みます。
通常、上唇の筋肉が上の前歯を内側に押さえることで、前歯は正しい位置に保たれています。ところが口呼吸で上唇の力が抜けると、舌が上の前歯を前方に押し続けるため、少しずつ前歯が前に傾いて「出っ歯(上顎前突)」になっていきます。
舌が歯を押す力は約500gといわれています。ペットボトル1本分の重さが、毎日歯に加わり続けるのです。矯正用ワイヤーが歯にかける力は約2〜3gであることを考えると、いかに大きな力かがわかります。
受け口(下顎前突)との関係
口呼吸になると舌が落ちた状態になります。
舌が下の前歯を前方に押し続けることで、下顎が上顎より前に突き出す「受け口(下顎前突・反対咬合)」を引き起こす原因にもなります。上下の顎のバランスが崩れると、噛み合わせにも大きな影響が出ます。
開咬(オープンバイト)との関係
口を常に開けた状態でいると、前歯に正常な力がかかりません。
舌が上下の前歯の間を押し広げ、前歯が噛み合わない「開咬(オープンバイト)」になるリスクが高まります。さらに、頬が奥歯を内側に押す力が働き、歯列のアーチが狭くなっていきます。

このように、口呼吸は歯並びを悪化させ、悪化した歯並びがさらに口呼吸を助長するという「悪循環」を生み出します。一度この循環に入ると、自然治癒は難しくなります。
口呼吸の原因は3つ…どのタイプか見極めることが大切
口呼吸の改善方法は、その原因によって異なります。
原因を正確に見極めずに対処しても、根本的な改善にはつながりません。大きく分けると、以下の3つのタイプがあります。
①鼻のトラブルによるもの
花粉症、アレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などで鼻がつまり、鼻呼吸がしづらくなるケースです。
鼻づまりが慢性化すると、鼻が通るようになっても口呼吸の癖が残ってしまうことがあります。このタイプは耳鼻咽喉科との連携が必要になる場合もありますが、小児矯正にて歯列拡大を行うことで鼻腔が広がり、改善するケースもあります。
②歯並びや噛み合わせによるもの
出っ歯や受け口など、物理的に口を閉じにくい歯並びが原因のケースです。
「何度注意しても口を閉じない」というお子さまの場合、実は閉じたくても閉じられない状態になっていることがあります。口を閉じようとすると顎にシワが寄る(オトガイ筋の過緊張)場合は、その可能性が高いです。このタイプは、まず歯並びを治すことが先決です。
③口周りの筋肉が弱いことによるもの
最も多いのが、このタイプです。
柔らかい食事が増え、噛む回数が減ったことで口周りの筋肉(口輪筋)や舌の筋肉(舌筋)が十分に発達しないケースです。筋力が弱いと口を閉じた状態を維持できず、自然と口が開いてしまいます。上顎の発育不足が鼻腔を狭め、さらに口呼吸を促進するという悪循環も生まれます。

小児矯正で口呼吸は改善できるのか?早期治療の重要性
結論からお伝えします。
小児矯正は、口呼吸の改善に有効なアプローチです。ただし、原因に応じた適切な治療が必要であり、早期に取り組むほど効果が高くなります。
なぜ早期治療が重要なのか
お子さまの顎や骨格は、成長期に最も変化します。
この時期に適切な治療を行うことで、顎の成長をコントロールし、歯が並ぶスペースを確保しながら鼻腔を広げることが可能です。成長が止まった後では、骨格的なアプローチが難しくなります。幼少期の呼吸改善は、お子さまのその後の成長を決める大切な機会です。
一般的に、小児矯正(一期治療)は5〜7歳頃から開始できるとされています。反対咬合(受け口)の場合は、3歳頃から治療を始めることもあります。
小児矯正で行われる主なアプローチ
歯並びが原因の口呼吸には、矯正治療で歯並びを改善することが根本的な解決につながります。出っ歯を治すことで唇が自然に閉じやすくなり、口呼吸から鼻呼吸へと移行できる可能性があります。
また、上顎の歯列拡大装置を使って顎の幅を広げることで、鼻腔のスペースを確保し、鼻呼吸への誘導を図るアプローチもあります。
MFT(口腔筋機能療法)…
口周りや舌の筋肉を鍛えるトレーニングです。矯正治療と並行して行うことで、筋肉のバランスを整え、鼻呼吸を定着させる効果が期待できます。舌の正しい位置を習得し、低舌位や異常嚥下癖などの悪習癖を改善します。
矯正治療で歯並びをきれいにしても、口呼吸や舌で前歯を押す癖が残っていると、歯並びが元に戻ってしまう可能性があります。そのため、歯並びの治療と並行して習癖の改善に取り組むことが非常に重要です。

口呼吸が全身に与える影響…歯並びだけではない深刻なリスク
口呼吸の問題は、歯並びだけにとどまりません。
全身の健康にも深刻な影響を及ぼす可能性があることを、保護者の方にはぜひ知っておいていただきたいと思います。
免疫力の低下・感染症リスクの上昇
鼻呼吸では、鼻腔の粘膜が細菌やウイルスをフィルタリングします。しかし口呼吸では、ウイルスや有害物質が直接体内に入り込みます。その結果、風邪やインフルエンザにかかりやすくなるだけでなく、アトピー性皮膚炎や喘息、アレルギーのリスクも高まる可能性があります。
虫歯・歯周病・口臭のリスク上昇
口が常に開いていると、口腔内が乾燥します。
唾液には細菌の繁殖を抑える「除菌作用」があります。乾燥によって唾液の分泌が減ると、虫歯菌や歯周病菌が増殖しやすくなり、口臭の原因にもなります。矯正治療中のお子さまは特に注意が必要です。
睡眠の質の低下・睡眠時無呼吸症候群
口呼吸は睡眠にも影響します。
「寝付きが悪い」「睡眠が浅い」といった問題が生じやすく、重症化すると睡眠時無呼吸症候群を引き起こすこともあります。成長ホルモンは深い睡眠中に分泌されるため、睡眠の質の低下はお子さまの発育にも影響する可能性があります。
顔貌(アデノイド顔貌)への影響
常に口を開けた状態では、唇や舌の筋肉が弱くなります。
その結果、顎が小さく口元が突き出して見える「アデノイド顔貌」と呼ばれる顔つきになることがあります。顔の筋肉が弛緩した状態が続くと、実年齢より老けて見えることもあります。

さわだ矯正歯科クリニックの小児矯正…根本原因へのアプローチ
「歯並びを整えるだけでは不十分」と考えています。
さわだ矯正歯科クリニックでは、「なぜそのような歯並びになったか?」という根本的な部分に焦点を当てた治療を提供しています。口呼吸などの日常生活の習癖にも着目し、歯並びと習癖の両面からアプローチすることで、より安定した治療結果を目指しています。
できるだけ歯を抜かない矯正治療
小児矯正の大きなメリットの一つは、成長期の顎の発育を利用できることです。
小児矯正を活用することで、将来的な抜歯の必要性を減らせる可能性が高まります。
さわだ矯正歯科クリニックでは、「できるだけ歯を抜かない矯正治療」を重視しています。過去5年間の抜歯率は3.9%という実績があります。
3院展開で通いやすい環境
長岡京本院(阪急長岡天神駅近く)、桂クリニック(西京区桂エリア)、西院クリニック(右京区・阪急西院駅近く)の3院を展開しています。
いずれも駅やバス停から近く、駐車場も完備しています。お住まいや通勤・通学に合わせて通院先を選択でき、矯正治療の費用は3院共通です。長岡京市・向日市・島本町・大山崎町・西京区・右京区・亀岡エリアなど、広いエリアからご来院いただいています。
まとめ…お子さまの口呼吸、早めの相談が将来を変える
口呼吸は「百害あって一利なし」といわれます。
歯並びの悪化、免疫力の低下、睡眠の質の低下、顔貌への影響など、放置することで様々な問題が連鎖します。そして、口呼吸と歯並びの悪化は互いに悪影響を与え合う「悪循環」を生み出します。
重要なのは、早期に気づいて対処することです。
成長期のお子さまは、顎や骨格が柔軟に変化します。この時期に適切な小児矯正と習癖の改善に取り組むことで、歯並びと呼吸の両方を改善できる可能性があります。成長が止まってからでは難しい治療も、早期であれば選択肢が広がります。
「うちの子、口呼吸かも?」と感じたら、ぜひ一度ご相談ください。
歯並びを治すだけでなく、「なぜそうなったか」を解決することが、本当の意味での矯正治療です。
京都のさわだ矯正歯科クリニックでは、日本歯科専門医機構認定の矯正歯科専門医が、お子さまの成長段階に合わせた最適な治療プランをご提案します。初めての方も安心してご相談いただける環境を整えています。
長岡京・桂・西院の3院で、お子さまの健やかな成長をサポートします。まずはお気軽にご相談ください。

さわだ矯正歯科クリニック 院長
澤田 大介(さわだ だいすけ)
日本矯正歯科学会認定医・指導医、日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門医として、長年にわたり矯正歯科治療に従事。大学病院での臨床・教育経験を活かし、精度の高い矯正治療と患者様一人ひとりに適した治療計画の提供に努めています。舌側矯正をはじめとした専門性の高い治療にも対応し、国内外での指導・講師活動も行っています。
経歴
岡山大学歯学部 卒業
岡山大学歯学部 歯科矯正学講座 入局
岡山大学歯学部附属病院 外来医長
さわだ矯正歯科クリニック 開設
さわだ矯正歯科 桂クリニック/西院クリニック 開設
インディアナ大学歯学部矯正学科 JOP講師
岡山大学歯学部 元臨床准教授
資格
日本歯科専門医機構認定 矯正歯科専門医日本矯正歯科学会 認定医・指導医・臨床医
ESLO(ヨーロッパ舌側矯正歯科学会)認定医
所属学会
日本矯正歯科学会/近畿東海矯正歯科学会
日本臨床矯正歯科医会/京都矯正歯科医会
日本顎関節学会/日本顎変形症学会/日本口蓋裂学会
日本舌側矯正歯科学会/日本成人矯正歯科学会
研究・講師活動
総合矯正研究会主催
スピード矯正研究会 会員